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飲み薬と塗り薬はどう違うのですか?
20代の女性から性器ヘルペスのことで相談がありました。
「飲み薬と塗り薬はどう違うのですか?教えてください」
『良い質問ですね。性器ヘルペスは皮膚・粘膜の病気であるのと同時に、神経の病気でもあります。少し難しく言うと、性器ヘルペスは神経のウイルス感染症です。抗ヘルペスウイルス薬の塗り薬では、神経にまでお薬を効かせることはできません。ですから、主に飲み薬や点滴が使用されます。
また、水ぶくれや潰瘍(タダレ)などの病変が尿道内、子宮腟部、子宮頸部、肛門周囲、お尻などに生じる場合や、病変の大きさが針の穴(ピンホール)くらいのこともあるので、塗り薬は治療に適していません。
そう言う訳で、飲み薬や注射薬でなければ性器ヘルペスの治療はできません。外陰部またはその周辺の皮膚・粘膜に症状が出た場合は、専門医を受診して相談いたしましょう』
「先生!良くわかりました」
それではご機嫌よう!
性器ヘルペスは完治しますか?
20代の女性から性器ヘルペスのことで相談がありました。
「先生、私は時々、性器ヘルペスになりますが、性器ヘルペスは完治しますか?」
『それは難しいお尋ねですね。単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると生涯にわたって腰仙髄神経節に潜伏します。
現在のところ、体内に潜伏中の単純ヘルペスウイルスを死滅させるお薬はないので、再発の可能性を完全になくすことはできません。しかし、再発抑制療法などで再発しにくくすることはできますので、再発を頻繁に繰り返す方は専門医に相談してみましょう。再発抑制療法は、年間に6回以上再発する方に保険適用されています。再発を繰り返すと、パートナーに移す心配、結婚、出産などの悩みが出てきてQOLが著しく低下します。最後にプライバシーは守られますから、何も恥ずかしくありません。安心して診察を受けましょう。
そして心に平和を勝ち取りましょう』
それではご機嫌よう!
パートナーや私の家族もヘルペスの検査を受けた方が良いですか?
20代の女性から性器ヘルペスのことで相談がありました。
「先生、私は時々、性器ヘルペスになりますが、パートナーや私の家族もヘルペスの検査を受けた方がいいでしょうか?」
『そうですか。それはご心配ですね。もし、パートナーや家族の外陰部や口唇またはその周辺に皮膚・粘膜に症状が出た場合には、専門医を受診して検査を受け方がよろしいでしょう。症状が出ていないのでしたら、そのまま様子を見てもよろしいと考えます。また、パートナーや家族に感染したかどうか不安な場合は、専門医を受診して相談し安心いたしましょう。最後にプライバシーは守られますから、何も恥ずかしくありません。安心して診察を受けましょう。そして心に平和を勝ち取りましょう』
それではご機嫌よう!