泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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2016年03月29日

「東京都女性の健康ホットライン/不妊・不育ホットライン/思春期・FPホットライン相談員研修会」

東京都女性のための健康ホットライン/東京都不妊・不育ホットライン/思春期・FPホットライン相談員研修会で講演(講義)をしてきましたので報告いたします。

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日本家族計画協会クリニックが東京都から委託を受けて開設している研修会です。
要領は下記の通りです。

テーマ:「アトラスで見る、これが性感染症だ」

【日 時】
平成28年3月28日(月) 午後4時30分~午後6時

【会場】
保健会館新館地下1階 会議室
東京都新宿区市谷田町1-10

【参加者】
思春期・FPホットライン相談員
東京都女性のための健康ホットライン相談員
東京都不妊・不育ホットライン相談員
東京都担当者
本会関係者
ゲスト:コンドーム研究会社・ワクチン研究会社・HPV研究会社

皆さん熱心に聴講されていました。

講義内容は下記の通りです。

1.性感染症の疫学
2.梅毒の動向報告
3.性感染症の相談・郵送検診
4.STIの7疾患の講義
5.口腔咽頭は性感染症の温床
6.STIの問題Q&A
7.エイズとの遭遇
8.日本にない性病
9.びっくりポンな病気

講義は楽しく、和やかに終了し、質疑応答も熱心に交わされました。
参加者と関係者に厚く御礼を申し上げます。

特に、このような講演の機会を設けくださった北村邦夫理事長には深謝いたします。


①講演終了後、皆さんと共に。

 
②講演後、慰労会、北村邦夫理事長と共に。

 
②青い蘭の花

投稿者 aids : 16:41 | トラックバック

2016年03月28日

性器ヘルペスの初感染

性器ヘルペスについて女性から相談がありましたので報告いたします。

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【相談内容】

産婦人科にて、はじめて性器ヘルペスといわれました!
病院ではバルトレックスを10日間だされ今日で2日服用していますが痛みが全然おさまらずつらいです。

「軟膏はでませんか?」と聞いたら
「とりあえず飲み薬だけで様子みてください」と言われました。

糖尿病もあるので治りにくいのでしょうか?
軟膏ぬったほうが早くなおりますか?

【回答】

性器ヘルペスの初感染であればかなりつらいですね。
典型的であれば発熱、膀胱炎様症状、歩行障害、外陰部所見としては水疱、ただれ(ビラン)、潰瘍などが認められ、鼠径部のリンバ節有痛性腫脹、圧痛などあらわれます。

性器ヘルペスは外性器(外陰部)の皮膚粘膜に症状がでますが、症状があらわれていない所にも感染しています。

性器ヘルペスは神経のウイルス感染症なんです。
ですから外用薬ではなく、抗ウイルス薬を服用する必要があります。
そのため、保健診療では、治療は初感染であればバルトレックス(抗ウイルス薬)を10日間服用するのが基本です。

保健診療では外用薬(抗ウイルス剤の軟膏)は臨床的意義が少ないため、投薬されないのが普通です。しかし、外陰部に皮膚・粘膜症状があり、疼痛があるのですから、鎮痛消炎作用のある軟膏は投与してもらいましょう。
この軟膏はヘルペスの傷の保護のためだと考えてください。また内服薬で鎮痛消炎剤であるロキソニンまたはボルタレンなどを投与してもらっては如何ですか。

担当医の考え方により治療が異なりますから、患者さんも迷ってしまいますね。
医師をうまく使ってください。 貴女の悩みをぶつけてください。それに答えるのが医師の仕事ですから。

お大事になさってください


①子宮腟部と腟壁にビラン、浅い潰瘍(ヘルペス所見)を認めている
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②水槽の
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投稿者 aids : 21:06 | トラックバック

2016年03月22日

第9回荒川リバーサイドカンファレンス

私の講演がありましたので報告いたします。
荒川区医師会が中心となって活動しているカンファレンスです。
代表世話人は東京女子医科大学東医療センター骨盤底機能再建診療部 教授 巴 ひかる先生です。

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「第9回荒川リバーサイドカンファレンス」
今回のテーマは「性感染症」です。
私の特別講演の座長は、斉藤医院の守屋 仁布先生です。
演題は 『アトラスで見る、これが性感染症だ』 (60分)です。

講演要旨は以下にお示しします。
1.定点報告・全数報告の疫学
現在社会問題化している梅毒を中心にしました。
2.性感染症17疾患の中の7疾患についてお話をいたしました。
クラミジア感染症、淋菌感染症、咽頭感染症、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、ケジラミ症、性器伝染性軟属腫

参加された先生方は内科、泌尿器科、耳鼻咽喉科などです。参加者は約25名でしたが、大変熱心に聴講されておられました。
講演後は、ご質問・討議も活発に行われました。
カンファレンス終了後は別室で情報交換会が和やかに行われました。

このような発表の機会をいただきました東京女子医科大学東医療センター 骨盤底機能再建診療部 教授 巴 ひかる先生に感謝もうしあげます。
また、共催メーカー の杏林製薬(株)には大変お世話になりました。

①荒川リバーサイドカンファレンスのご案内
荒川リバーサイドカンファレンスのご案内

②荒川リバーサイドカンファレンス・プレゼン
荒川リバーサイドカンファレンス・プレゼン

③代表世話人:巴 ひかる教授
代表世話人:巴 ひかる教授

④参加された先生方と共に。浅草ビューホテルロビーにて
参加された先生方と共に。浅草ビューホテルロビーにて

投稿者 aids : 11:15 | トラックバック

2016年03月15日

「増加する性感染症(下)」共同通信47NEWS

共同通信社の「共同通信47NEWS」に私の記事が掲載されましたので報告いたします。
インターネットで見ることもできます。
文末下段をクリックしてネットで見てください。
ツイッターからも見られます。

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 ≪共同通信47NEWS≫

【特集】増加する性感染症(下)
口と喉は危険な「温床」
(2016/3/14 16:01 公開)

性感染症に関し関係者らが問題とするのがオーラルセックスの危険性に対する認識の低さだ。

▽きれいでも…
名古屋泌尿器科病院の小島宗門院長(62)は、2000年から15年間に尿道炎と診断した男性の約4800例について性的接触の形態などについて調査。
その結果91%でオーラルセックスが行われていることが分かった。
性風俗店では98%に上りオーラルセックスが主体とすら言える実態が明らかになった。
一方で口や喉の感染危険性の認識は、過去にも尿道炎を経験している層では82%と高かったが、初めての患者では53%にとどまった。

①名古屋泌尿器科病院の小島宗門院長

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日本性感染症学会代議員の尾上泰彦医師(71)は「口腔咽頭(口と喉)は性感染症の温床」と断言する。
喉は感染しても腫れや赤みといった異常が見られず自覚症状もほとんどない。
尾上医師は、男性のクラミジアや淋菌の最大の感染源は性風俗店でのオーラルセックスで、性風俗店で働く女性からの淋菌検出は性器より喉の方が多いとし「性器同士の接触は危険でも、口や喉は大丈夫と思っている人が多い。
だからそういうサービスの店に平気で行く。そこの女性も自分が病気をうつしているとは思っていない」と説明した。

尾上医師は「口腔咽頭の感染を制御できれば性感染症は激減する」と強調し「そのためには専門家である耳鼻咽喉科医の関与が不可欠」と訴える。
ただ耳鼻咽喉科医の関心は低く、感染を心配する患者が訪れても「喉はきれい。問題はありません」と言われ精密な検査をせず帰されることが多いと現状を語った。

 

②梅毒の病原細菌「梅毒トレポネーマ」の侵入部位の下唇にできた潰瘍(尾上泰彦医師提供)

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▽人間の根幹

一方、エイズウイルス(HIV)の新規感染・発症者の報告は2007年以降1500人前後の高水準が続き、減少傾向にある先進各国とは対照的とされる。
ただ小島院長は「日本は絶対数が少ない」と言う。
厚生労働省によると、日本は初めて症例が出た1985年以来の累計が約2万4千。
米国では毎年の新規感染・発症者が5万近くに達する。差は歴然だ。

③厚生労働省、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の資料から作成

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エイズは治療薬の進歩もありもはや「確実に死に至る病」ではない。
それでも完全に治るわけではなく他の性感染症との併発リスクも高まる。
エイズ撲滅は性感染症対策の最大の目標だ。最も有効なのはコンドームの使用だが、小島院長は「日本ではコンドームは病気予防具ではなく避妊具として位置づけられているのが問題」と話す。

原因の一つは経口避妊薬ピルの認可の遅れ。
1999年の日本のピル認可は申請から9年を要し欧米からは約40年遅れた。
小島院長は「エイズへの危機意識が今より高かった時に早くピルを認可しておけば、コンドームは病気予防具と位置づけられる契機となりえたのだが」と悔やんだ。

諸外国では、社会全体で危機意識を共有できるほどエイズ感染が増え予防対策も普及した。
しかし「日本では、エイズは怖いが自分は無関係と思っている人がほとんど。
他の病気はなっても治せばいいと思っている人も多い」と小島院長。
「性行動というのは人間の根幹に関わることがら。
啓発・教育活動ではなかなか行動を変えさせるところまでいかない。
人間とはそういうものだから…」と話した。(共同通信=松村圭)

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【特集】増加する性感染症(下)
http://this.kiji.is/82005701023596545?c=39546741839462401

ツイッターからも見られます。
(下)
https://mobile.twitter.com/kyodo_official/status/709273411285979136?p=v

投稿者 aids : 18:02 | トラックバック

2016年03月14日

「増加する性感染症(上)」共同通信47NEWS

共同通信社の「共同通信47NEWS」に私の記事が掲載されましたので報告いたします。
インターネットで見ることもできます。文末下段をクリックしてネットで見てください。

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 ≪共同通信47NEWS≫

【特集】増加する性感染症(上)
女性の梅毒、5年間で5倍
(2016/3/14 16:00 公開)

エイズウイルス(HIV)や梅毒など主に性的接触が原因となる性感染症が日本で増えている。
特に梅毒は女性の感染拡大が深刻で、厚生労働省によると、届け 出数は2010年の124人から15年の574人と5年間で5倍近くに増加(男性は497人から1467人)。
HIVも近年、新たな感染者の報告が 1500人前後の高水準が続く。いったい何が起きているのか。

▽昔の病気
梅毒は届け出制が始まった1950年には10万人以上の患者がいたが、その後減少を続け60年代後半には1万人を、90年代前半には千人を切り、2000 年代は500~800人台で推移。
「昔の病気」と考えられていた。それが2011年から急増に転じた。性器クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、 淋菌といった他の性感染症の数がほぼ横ばいであるのと比べ突出している。

しかも昨年の女性の年齢別感染者数は15~35歳が4分の3以上を占め、最多は20~24歳で3割強。通常、梅毒は最大でも数週間もあれば治癒する。
しか し感染者が妊娠すると、早産や死産になったり胎児が「先天梅毒」となり重篤な異常をきたす危険がある。厚労省も「女子の梅毒 増加中!」とするリーフレットを作成、予防啓発に努めている。

①厚生労働省が作成したリーフレット

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日本性感染症学会代議員で長年、現場の診療にたずさわってきた尾上泰彦医師(71)は、感染経路に関しここ数年は男性の同性間接触が多かったが、異性間接 触によるものが激増し14年に逆転したと指摘。
「だから女性の感染者も増えた。ただこれだけ爆発的に増えている正確な理由は分からない」と首をかしげた。
さらに梅毒は診断があれば医師が保健所に届け出ることになっているが、実際は行われていないことが多く今で出ている数字は「氷山の一角」と付け加えた。


▽無自覚

尾上医師は初期の梅毒は、症状が乏しく痛みなど自覚症状も少ないことから見逃されることが多いと指摘する。ある男性患者(32)は、性器の先から 膿が出ており「淋菌性尿道炎」と診断。
男性は3日前にピンクサロンでオーラルセックスを行っていた。
ところがさらに問診すると3週間前にはソープランドで通常の性交もしていた。
尾上医師が調べたところ、尿道内に潰瘍があり梅毒感染が判明した。
「普通はここまで診ない。本人も淋菌による異常が出なければ痛く もかゆくもなくそのままほっておいただろう」と話した。

②③梅毒:手と足の梅毒性乾癬
梅毒に感染3カ月後に手と足に生じた梅毒性乾癬(かんせん)。
数日~数週間で消失し、かゆみもない(尾上泰彦医師提供)

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④尾上泰彦医師

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梅毒は初期の症状は放置するとなくなるのが「たちの悪いところ」と言うのは名古屋泌尿器科病院の小島宗門院長(62)。「昔と違い今は梅毒の臨床例を見たことがない医師がほとんど。
梅毒を診断、治療する医師側の技術が落ちている」と問題提起した。

実証はできないが、一時的に症状が消失し報告もされなかったような初期梅毒が見逃され、目立ったり自覚がある症状が出てから感染が判明するケースが増加しているという推測が成り立ちそうだ。
当然その間に他人に感染させる確率も高まる。

さらに専門家が注目するのが、口や喉を介した感染だ。(共同通信=松村圭)

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【特集】増加する性感染症(上)
女性の梅毒、5年で5倍
http://this.kiji.is/82005388948357122?c=39546741839462401

ツイッターからも見られます。
(上)
https://mobile.twitter.com/kyodo_official/status/709273388057952256?p=v

投稿者 aids : 21:33 | トラックバック

「梅毒の影が残っている」

梅毒について相談がありましたので報告いたします。
 
【相談内容】
現在、50歳の男性です。
 
22歳くらいの時に、梅毒と診断されました。

その時は錠剤の抗生剤を飲んでいましたが、長い間飲んでいても
梅毒血液反応はずっと陽性に出ていました。

医師からは、完治はしているものの、影のようなものだと言われました。

症状は全然出ていないんですが、血液検査をすると未だに反応が陽性に出ます。

この場合、感染したり、結婚して子供を作った場合、子供に影響が出るでしょうか?

病院で聞いても、はっきり答えてもらえませんでした

なので、結婚も今まで考えられませんでした。

専門家中の専門家とお聞きしたので、ご相談させていただきました。
よろしくお願いします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【回答】
まず、私は専門家ではありません。でもこのご相談にはお答えできます。
 
現在、貴男は50歳の男性。22歳の時に梅毒に感染し、治療は、ある抗生剤を長期間服用された。
 
しかし梅毒の検査結果がいつも陽性になることで悩まれている。
 
約28年の長期間、心にキズができたまま不安が続いて、大変つらい思いをされてきた訳です。
 
貴男の場合、担当医師が完治したというのであれば、ご心配はないと考えます。
 
担当された医師が言う、血液検査成績の“影”とは、血液の中に残った治癒性瘢痕のことです。
 
一般に少し深い傷(潰瘍など)が生じると、治っても傷痕が残ります。このことを瘢痕性治癒ともいいます。
 
恐らく、このことを“影”と言われたものと考えます。火事に例えると、鎮火しても火事場の焼け跡は残ります。
 
この焼け跡はブルドーザーでかたずけられますが、血液の中の瘢痕(焼け跡)はかたずけられません。
 
ですから、血液検査をすると、この瘢痕が必ず陽性となって出てきます。
 
心にキズを付けてしまう嫌な検査ともいえます。こんな検査があるから悩まれるのですね。
 
貴男の場合は治療した訳ですですから、なにもご心配いりません。
 
貴男の梅毒の血液検査はRPR(STS)とTPHAをやられている思います。
 
おそらくSTSは陰性化しており、TPHAのみいつも陽性に出てしまうという状態が続いているものと考えます。
 
日本性感染症学会の治療ガイドラインにそった治療をしているのであれば、投薬開始から1ケ月で梅毒の感染能力はなくなります。

それ以降は、一般的な日常生活はもちろん、キス、セックスも可能となります。
 
結婚もできますし、子供も作っても構いません。子供に影響はでません。
 
今まで症状がないのであれば、貴方が梅毒を移された原因は分かりませんが、多くの場会、献血、集団検診、人間ドック、入院や術前などの血液検査で偶然発見される潜伏梅毒で、
 
感染時期の特定は難しくなります。しかし梅毒は感染していることが分からず、放置していても約2年で感染力はなくなり、自然治癒するともいわれています。

専門的な知識になりますが、勉強いたしましょう。

梅毒の治療は日本性感染症学会の治療ガイドラインにそった治療をお勧めしております。

通常、サワシリン(アモキシリン製剤:合成ペニシリン製剤の一つ) 250mg×6錠
1日3回 4~8週間服用。感染時期が不明の場合は8~12週間服用していただきます。
 
最近、修正されたガイドラインでは梅毒の治療には、殺菌的に働き、耐性の報告もないペニシリンを第一に選択すべきであると言われています。バイシリンG(ベンジルペニシリンベンザチン)投与が基本になります。
 
合成ペニシリンではなく、天然であり経験的に他のペニシリン(C‐tR)よりも有効であるといわれています。
 
バイシリンG:1日120万単位/分3またはアモキシリン、アミノベンジルペニシリン1日1,500mg/分3を内服させます。
 
ペニシリン・アレルギーの場合には、塩酸ミノサイクリンまたはドキシサイクリン1日100mg×2を内服させます。
 
ただし、妊婦の場合にはアセチルスピラマイシン1日200mg×6を、内服投与します。
 
貴男の場合は今後、定期的検査は特に必要ありませんが、定期的に6カ月~1年毎に通院され血液検査で抗体価の推移をみることは良いことです。
心の平安を得るためにも、お勧めいたします。

抗体価がさがってくると貴方も医師も安心されることでしょう。

医師に言いたいことですが、一番大事なことは、梅毒の治療の目的は、
 
梅毒の病原微生物であるトレパネーマパリドムを死滅させることであって、

梅毒血清反応の検査成績(Tp抗体価)を陰性化させることではないということです。
 
一度梅毒になるとTPHAは陰性に転じることはないため不安に感じるかもしれませんが、
 
日本性感染症学会の治療ガイドラインにそった治療をなされば心配ありません。
 
貴男の担当医は大丈夫なのですが、我々、医師が注意すべきことは、
抗体価がさがらないからといって、患者にいつまでも必要のない薬を服用させてはいけないことです。
 
お大事になさってください。もし可能であれば、結婚なさってお子さまも作りましょう。


①梅毒か?性器ヘルペスか? 答えは性器ヘルペスです!
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②ピンクローズ
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投稿者 aids : 12:23 | トラックバック

2016年03月12日

『TENGAコンドーム』のお勧めポイント!

最近、(株)典雅TENGA Co.の開発研究担当者にお会いする機会があり
『TENGAコンドーム』 についてお話しをしていただき、
見せていただきましたのでその報告をいたします。


セックスは若者の特権です。ですが、愛のある健康なセックスをしなくていけません。

愛するパートナーの悩みにならないように!

不特定多数のパートナーとの関係性が多い方は、それだけ感染のリスクが高くなります。

特に、オーラルセックスの時代、まさに“口腔咽頭は性感染症の温床”です。

知らないうちに、多くの若者がクラミジア感染症、淋菌感染症にかかる危険性があります。

その理由は、クラミジアや淋菌による咽頭感染症は多くの方は、症状がないからです。

症状がないと検査もせずに、治療もせずに、手遅れになる可能性がでてきます。

“お口”なら、大丈夫と思い込んでいる若者が多いからです。

そこで登場するのが“コンドーム”です。

忘れずにコンドーム、セックスの初めから終わりまで!

従来のコンドームでもかまいません。

世界に誇る日本製のコンドームであれば、なにも心配ありません。

言うまでもなくコンドーム使用の目的は、避妊と性感染症の予防のためです。

最近、新しい感覚のメイド・イン・ジャパンのコンドームがでてきました。

 一つの選択肢としてお勧めです。

 それが 『TENGAコンドーム』です。

 

『TENGAコンドーム』のお勧めポイント!

1.デザインがお洒落!

2.缶に入っているため、コンドームの破損を防いでくれる!

3.潰れることがなく、コンパクトなので、持ち運びに便利!

4.コンドームだと分かりにくいので店頭でも購入しやすい!

5.コンドームを使い切ったあと、小物ケースにもなる!

6.「これ何?」から始まり、相手を想う気持ちを伝えられる!

 
 (株)典雅TENGA Co.はオーラルセックスでの感染予防のためのコンドーム製品開発を視野にいれて模索しています。

デンタルダム(ラテックス製の薄い膜)や今までのコンドームよりも使いやすいものの開発について考えています。

現段階では「性感染症の検診」の存在によって意識を高め、
その中から「感染予防」に結び付く、新しいコンセプトのコンドームを開発できたら良いと考えているようです。

そのために、先ずは若者に性感染症の検査を身近に、気軽にできるように考えたポジティブな情報発信が今後できればと考えてもいるようです。

さらに、高齢化時代を迎えた日本では熟年者に対する性感染症予防も大切です。

日本性科学会のセクシュアリティ研究会が行った中高年における性行動のセクシュアリティ調査の結果、中高年といえども性行動が活発であることがわかっています。

中高年者であればこそ、これからの豊かな人生のために、健康で愛のある性生活を送っていただきたいと思います。

意外なことに、すでに、テンガ社製品を愛用していただいている中高年の方々が大勢います。

より素晴らしいコンドームの誕生を期待いたします。

(株)典雅TENGA Co,はいわゆる若者が使用しているオナニーグッズ「TENGAテンガ」
の販売のみならず医療・福祉・教育領域にも力を注いでおり、

特に性教育、性感染予防策に関し社会的な貢献を考えているようです。


せっかくですから「TENGA」について触れておきます。

男性も女性も安心して楽しめるオナニーグッズ「TENGAテンガ」のコマーシャルセックスベースの特長。


1.女性に優しい、より女性らしい感覚。女性のセルフケアにより安心して、初めてでも大丈夫。

 エッジで感じる、優しくシャープな刺激。iroha +誕生。

 多彩な刺激で、あなたに合った気持ちよさをみつけてください。

 
2.厳選された最高品質の素材と、熟練した技術を凝縮した、プレミアムな快感をお楽しみください。


3.冬限定のHOT TENGAがついに登場!温かさに包まれる極上の体感は、きっとあなたもクセになる!

 
最後に今一度、より素晴らしい新しいコンセプトのコンドームの誕生を期待しております。


①LET’S CONDOMING!

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②テンガオリジナルコンドーム
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③オナニーグッズテンガ
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④女性用オナニーグッズ iroha
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投稿者 aids : 22:09 | トラックバック

2016年03月09日

「公衆衛生事業功労者 受賞 表彰式出席」

平成28年3月8日(火) 大手町のサンケイプラザホールにて
平成27年度 「公衆衛生事業功労者 受賞 表彰式」の式典が行われました。
 
式典は厚生労働大臣の挨拶、日本公衆衛生協会会長の挨拶、
日本環境保健活動団体連合会会長の挨拶で始まり、そののち表彰式が行われました。
 
表彰者は日本全国からおいでになっておられました。皆さま、かなり緊張されておりました。
 
私は川崎市の健康福祉局から推薦され神奈川県の代表として表彰されました。
 
神奈川県からは9名の方が表彰されました。
 
私の功績概要には次の如く記載されておりました。
 
「昭和56年に風俗産業の盛んな地域に診療所を開設し、性感染症の予防・治療に従事した。
 
また、講演会講師や書籍、インターネットを通じた性感染症予防に関する普及啓発にも尽力した」
 
写真のような「表彰状」と「記念品置時計」をいただきました。
 
式典会場で記念撮影もしてきました。
 
「表彰状」の文面には
 
『 表彰状  神奈川県  尾上泰彦殿
 
あなたは多年にわたり公衆衛生の向上に寄与され
 
その功績はまことに顕著なものであります よってこれを表彰します
 
平成二十八年三月八日
 
一般財団法人 日本公衆衛生協会
 
会長 多田 羅浩三 』
 
とありました。
 
ご推薦いただいた川崎市の健康福祉局健康危機管理担当の方々に深く感謝申し上げます。

①表彰式式典会場にてて
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②表彰状
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③記念品置時計
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④表彰式式典会場に
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投稿者 aids : 14:23 | トラックバック

2016年03月07日

「川崎中央ライオンズクラブ 結成50周年記念 記念講演」

日時: 2016年3月5日(土)

場所: 川崎日航ホテル

 

 「川崎中央ライオンズクラブ 結成50周年記念 記念講演」を行いましたので報告いたします。

 私の記念講演の演題は 『熟年者の性感染症予防対策』 でした。

参加者は約96名と大変大勢の方々でした。

皆さん真面目に、熱心に聴講されておられました。

質問もいくつかありました。

講演内容としては梅毒の疫学、クラミジア、淋病、口腔咽頭は性感染症の温床、咽頭検査方法、

実際の淋菌感染症、クラミジア感染症の症例、予防対策などをお話いたしました。

ありがとうございました。

 

 

①熟年者の性感染症予防対策 

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②川崎中央ライオンズクラブ 結成50周年記念 「鏡割り」

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③おじさん達はどうすればよいのか!  
 
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2016年03月02日

「第12回川崎STI研究会」の報告

先日開催されました 「第12回川崎STI研究会」 の報告をいたします。

講演1.は 余田 敬子先生に
 
「性感染症に関連する口腔咽頭の病変 ‐実例からみた特徴とpitfall‐」
 
について素晴らしいお話しをいただきました。
 
余田先生は日本における“口腔咽頭の性感染症”のパイオニアであり有名な
 
エキスパートでもあられます。
 
講演2.“まりこの皮膚科”院長である本田 まりこ先生に
 
「性器にできる潰瘍について~性器ヘルペス、梅毒を中心に~」という演題で
 
大変興味あるお話しをいただきました。
 
まりこ先生はNHKなどに数多く出演されておられる超有名な先生です。
 
最近若い女性に梅毒が爆発的に急増しており、社会問題となっており
 
憂慮すべき事態です。まりこ先生のお話しは、まさにタイムリーな演題でした。
 
両先生からは、素晴らしいお話をいただき、参加された皆さんも大変勉強になったと
 
喜んでおられました。
 
「第12回川崎STI研究会」の要領を以下にお示しいたします。

期日: 2016年2月27日(土)16時~
 
会場:川崎日航ホテル
 
総合司会 : 尾上泰彦先生
 
演題1  座長 : 吉川琢磨先生 吉川耳鼻咽喉科 院長
 
『 性感染症に関連する口腔咽頭の病変
-実例からみた特徴とpitfallー 』
 
講師 : 余田 敬子先生
 
東京女子東医療センター 耳鼻咽喉科   准教授
 
演題2. 座長 : 清 佳浩 先生
 
帝京医科大学医学部附属溝口病院 皮膚科 教授
 
『性器にできる潰瘍について~性器ヘルペス、梅毒を中心に~』
 
講師 : 本田 まりこ先生
 
東京慈恵会医科大学皮膚科 客員教授
まりこの皮膚科 院長
 
代表世話人 尾上 泰彦(宮本町中央診療所)
世話人    清 佳浩(帝京大学医学部附属溝口病院)
世話人    吉川 琢磨(よしかわ耳鼻咽喉科)
世話人    鈴木 真(鈴木産婦人科)
 
 
共催 : 川崎STI研究会 / マルホ(株)
 
研究会は最初の「製品紹介説明」から会場は70名以上となり満席状態となりました。
 
主催者側としてはとても嬉しい悲鳴です。サイドと後ろに椅子を追加し対応いたしました。
 
会場では活発な討議もされ盛り上がりました。
 
おかげさまで、研究会は約80名の参加者を数え、成功裏に終わることができました。
 
研究会終了後まもなく、情報交換会を行いました。
 
私の開会の辞に続いて遠路、神戸からおいでくださった、日本性感染症学会理事長の
 
荒川創一先生に乾杯のご発声を賜りました。
 
懇親会は、和気あいあいの雰囲気で盛り上がり、参加された先生方に楽しんでいただけたものと思います。
 
世話人の鈴木真先生に中締めのご挨拶をいただき無事終了いたしました。
 
参加された方々に感謝すると共に、共催されたマルホ(株)に厚く御礼申し上げます。
 
ありがとうございます。

①「第12回川崎STI研究会」案内用ポスター
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②日本性感染症学会理事長:荒川創一先生のご挨拶&乾杯のご発声
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③本田まりこ先生と余田敬子先生と共に
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投稿者 aids : 18:12 | トラックバック

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