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イケない僕は「腟内射精障害」?
先日19歳の男性から、射精に関するご相談を受けました。
彼の悩みはマスターベーションでは必ず射精までいくことができるが、女性とセックスした場合なかなか「イケナイ」ということでした。
彼が友人にこの件を相談したところ、「膣内射精障害ではないか?」と言われ、「膣内射精障害だったら、どう治したらよいのでしょうか?」と、私の診療所に相談をしてきたわけです。
実際、セックスのときには彼自身は「早くイカないと」という緊張や焦りがあり、ペニスが腟内挿入時に痛くなることがあるそうです。
私はまず、腟内射精障害について、相談者ご自身が当てはまる節があるかどうか、確認してみることをお勧めしました。
「腟内射精障害だったならば・・・」という仮定の下で心配をしてもあまり意味がなく、まずは、本当に腟内射精障害なのかを見極める事が大切でしょう。
そのためには専門医やセックスカンセラーに相談されることが一番です。
自慰行為の際、自身の手でペニスを強く握りしめながら上下にピストン運動をすることで、ペニスに強い刺激をかけて射精へと誘うやり方がありますが、この強い力を加えた自慰行為を続けると、ペニスが強い握力に慣れてしまい、腟内射精に及ばなくなってしまいます。
「刺激の強すぎるマスターベーション」が膣内でイケない原因のひとつです。
また、相談者の方はペニスの腟内挿入時に痛くなることがあるそうですが、これは腟内射精障害とは問題の意味合いが違うと考えました。
私は彼に、「まず、彼女と一緒にコンドームの正しい使い方を学び、完全に亀頭が剥けている状態でコンドームをつけてもらってみてはいかがでしょうか?」とアドバイスしました。
何故「彼女と一緒に」と申し上げたかといいますと、自分自身で装着する場合、暗がりでペニスの状態をよく確認できていなかったり、早くコンドームを装着しなくては、と焦る思いから正しく装着できていなかったり、陰毛を巻き込んでコンドームを装着してしまっているかもしれません。
陰毛を巻き込むとピストン運動の際に毛穴が引っ張られてチクチクしますよね。
彼の言う「挿入時の痛み」は案外、こんなことが原因かもしれないと考えたからです。
そして一番大切なのは、彼女につけてもらうことで、相手にも避妊の確認をしてもらい、「お互いに安全なセックスをしましょう!」という意識を持つことです。
ご相談者はまだ10代でセックスに対して知識や技術、気持ちの余裕などは持ち合わせていないことでしょう。
この機会に彼女とセックスの事・避妊の事を腹を割って話し合い、ベッドの上で実践学習をしてみるのも貴重な機会になるはずです。
暗がりでモゾモゾ、事を進めてはなりません。灯りをともしてしっかり、ひとつひとつ確認しながら進めることが大切です。
男女がお互いに、セックスに対しての知識・技術があってこそ、安全かつ楽しめるセックスライフが送れるのでしょう。
また、彼の「焦りと緊張」に対しては、「セックス時は、とにかく自分が気持ち良くなるというよりも、彼女を気持ちよくさせてあげるというような心構えに切りかえると、自然と緊張がとれ、自分も気持ち良くなることが期待できますよ」とアドバイスをいたしました。
これは、医師としてというより、男性の先輩としての助言だったかもしれません。(笑)
2010年04月12日