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尖圭コンジローマは再発するの?(その1)
先日、30代の既婚女性から尖圭コンジローマに関する電話相談を受けました。
この女性は、今年の2月に婦人科を受診した際、外陰部のイボを「尖圭コンジローマ」と診断されたそうです。そして医師からの指示は、「ベセルナクリーム5%の塗布」による治療。
何回か塗っているうちに症状が改善され、お医者様に報告したところ、
『症状がなくなったなら、クリームの塗布はもう終了していいですよ』と言われました。
と彼女は状況説明をしてくれました。
私はこの話にちょっと疑問を覚えたので
「トータルで何回ぐらい塗られましたか?」と質問をしました。
するとこの女性はちょっと考えた後、
「多分4回ぐらいだと思います。」という答え。
「4回だけですか?それでは、もしかして今回のご相談は、尖圭コンジローマの再発に関することですか?」
と私が再度質問をすると、
彼女はびっくりしたように言いました。
「そうなんです!再発してしまったんです。なぜお分かりになったのですか?」
私が「再発したのでは」とピンと来たわけは、べセルナクリーム5%の塗布の回数にあります。
ベセルナクリーム5%は保険適用になっており、尖圭コンジローマに対する日本性感染症学会の第一選択の治療法です。
しかし、その使用はルールに従って行わないと、正しい効果が得られません。
塗布は1日1回、1週間に3回行い、最低でも2週間程度(8回塗布)続けることが必要です。
なぜなら、イボが消えても、まだしばらくはウィルスが体内に残った状態だからです。
尖圭コンジローマの治療は、目視でイボがまず無くなることが目標ですが、真の目標はイボの原因であるHPV(ヒトパピローマウイルス)を消失させることにあります。
そのためには薬を正しい使い方で塗布することが大切です。
そこで次回は、もう少し詳しくべセルナクリーム5%の効果と正しい使用法についてご説明しましょう。
2010年05月20日