泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

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男性器にアレを埋め込んだ男

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先日、39歳の男性が私の診療所を受診してきました。
カルテを見ると、6年前にクラミジア尿道炎になって当院で治療した患者さん。

「今日はどうしました?」という私の問いに、彼は開口一番。

「先生、あそこのキズがふさがらないんです。腫れちゃって痛いんです」

「男性器の傷・・・?」
早速彼に詳しい話を聞いてみると、2週間ほど前に、何と自分で陰茎に、歯ブラシの柄を埋め込んだとのこと。

歯ブラシの柄の部分を切断し、表面を磨き上げ形を整えたと、淡々と説明をしてくれました。

さっそくペニスを診ると、無残にも竿の部分が赤く腫れており確かにキズがあり黄色い膿がドロドロでている。
触診してみると歯ブラシの柄と思われる盛り上がりが7箇所あることが確認できました。

「これは・・・。埋め込んだものを取らないと、キズはふさがらないですよ」

「えー・・・。どうにかなりませんか?せっかく入れたんですから。」

「無理ですね。取らないと、ますます腫れてオチンチンが使えなくなりますよ」

「バイ菌を防ぐんだったら、抗生物質を飲めば、良くなるんじゃないの?」

「ペニスが腫れているのは、歯ブラシの柄という異物が入っており、それに対する、身体からの異物反応、拒否反応です。オチンチンがいやがっているということです。このままでは、抗生物質を飲んでも良くなりませんよ」

彼はやっと納得して、「分りました。じゃあ取ってください。お願いします」
と摘出手術に同意しました。
その後、摘出手術をおこない、手術は順調無事に終了しました。

手術をしてみて驚いたことには、歯ブラシ以外に直径4~7mm大のグリーンとブルーの玉が7つも入っていました。

女性を喜ばせようとしてしたことなのかもしれませんが、おそらく不潔な操作で緑玉、青玉を埋込み残念な結末になったと考えられます。

このような男性器への「装飾」を決してお勧めはいたしませんが、もしどうしてもなさるのでしたら、自分でするのは絶対に避けてください。

将来を担う大事なところですから、専門医を訪ね、相談いたしましょう。


2010年08月24日

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