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「むき過ぎ注意!」嵌頓包茎のこと
先月のある日、35歳の郵便局員が私の診療所を受診してきました。
来院の理由を聞くと、「ペニスが腫れて元にもどらない。先生、助けてください!」
と、必死の訴え。
早速、「セックスはいつしましたか?いつから腫れましたか?」と確認しますと、
「セックスは2カ月以上やっていません。腫れたのは3日前からです。
実は自分で、ペニスを少し無理やりにむいてしまいました。
そしたら、元に戻らなくなり、痛みがでてきたんです。」とのことでしたので、早速診察を開始しました。
ペニスを診察すると確かに亀頭をつつむ包皮が腫れあがっています。
亀頭は露出していますが、腫れ上がった包皮で冠状溝が見えない状態に。
一見、なんだか、亀頭が苦しそうにも見えます。
これがいわゆる、“嵌頓包茎”の症状です。
嵌頓包茎は、包皮をむきにくい仮性包茎か、真性包茎の人に起きる病的状態です。
包皮を無理やりにむいて、亀頭部を露出するのはいっこうに構わないのですが、
そのまま放置しておくと、包皮にリンパ液が溜まり、元に戻せなくなる場合があります。
時間をおくと、ますます包皮が腫れ上がり、ペニスが締め付けられ、絞扼状態となります。
露出している亀頭とその襟元が黄色く全周に渡り腫れ上がり、まるで、昔、テレビのCMでかけた『襟巻きトカゲ』のように見えます。
さて、では、これに対してどんな処置を行うかといいますと、
泌尿器科専門医であれば先ず「嵌頓包茎整復術」を試みます。
用手的に腫れ上がった包皮輪を元に戻し、亀頭に被せます。
約90%はこれでめでたしめでたしです。
しかし、絞扼状態によっては、絞扼部位を切開し、整復しなければいけない場合もあります。
貴方のペニスがもしもこうなったら、一刻も早く専門医に駆けつけましょう。
貴方と将来を担う『息子さん』の幸せのために!
また、その前に「むき過ぎ」にも注意してくださいね。
2010年09月21日