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気になるおりものの臭い(その3)
前回とその前の2回にわたり、おりものの臭いに悩む女性からの相談内容をご紹介しています。
詳しくはバックナンバーをご覧ください。
今回は健康な女性の腟内に存在する乳酸菌の働きの話の続きからご紹介します。
乳酸菌は腟内を酸性に保ち、雑菌の侵入を防いでいるのです。
ところが何らかの原因で腟内の細菌叢のバランスが崩れることにより細菌性腟症が生じてきます。
そうしますと悪臭を生じることがあります。
シャワーで腟内を洗いすぎた・ビデを良く使用する・腟内にタンポンを挿入したまま忘れた・海綿(カイメン)を取り忘れたなどなど・・・。
この様な場合に腟常在菌の善玉菌としての作用が破綻し、細菌が増殖して細菌性腟症が発症します。
しかし細菌性腟症でも症状が無く、自覚症状の帯下(オリモノ)の訴えが軽いものが約半数あります。
また、オリモノは健康な状態でも月経の周期で変化するため、オリモノの状態により病気の有無を知ることは難しいことです。
また、セックスをすると出血する件については、若い女性によく見られる症状です。
といいますのも、若い女性は一般的に子宮腟部に生理的にビラン(軽いタダレ)があり、出血しやすい状態にあるからです。従ってセックスして出血しても不思議ではありません。
しかし、子宮頸癌などの可能性もゼロではないですから、専門医の診断を一度受けてみることを、彼女にお勧めしました。
自分の体の状態をチェックするためにおりものの状態などに意識を配ることは大切なことです。
さらに、かかりつけの婦人科医を持ち、悩みをすぐに相談できるような状態にしておくと、もっと安心ですね。
皆様の性の健康をお祈りしています。
2011年03月16日