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ケジラミは痒いとは限らない!?(中編)

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受診したきた30代のサラリーマンから、ケジラミが見つかったわけですが、
今回は、治療の仕方についてお話します。

これは意外と簡単です。
市販薬のスミスリンLシャンプーを使用します。
使用説明書をよく読み、浴室で洗って下さい。 翌日にはスッキリするでしょう。
これを3日ごとに繰り返すだけです。
あとは白い下着を着用し、2ヶ月間は経過観察をいたしましょう。
もし卵が死んでいないと、1~2週間して卵が孵化し、幼虫が出てくるかもしれません。
虫はしつこいですから注意が必要です。
それでも、下着に黒褐色の粉様物質が付いていたら、主治医と相談なさって下さいね。
スミスリンLシャンプーが効かない症例もまれにあるからです。

かき壊しや吸血時の出血などによって、下着に血痕が付くこともあります。

また、ケジラミを見つけることが、非常に難しいこともあります。
ケジラミは毛の根元近くにいるため、シミのように見えたり、移動中のケジラミは、フケのようにも見えます。
専門医になると患者さんの状態から、ケジラミがいると直感で感じ取れます。しかし、見つけることが大変難しい場合もあります。
このような場合は、白い下着を数日間着用していただき、経過観察いたします。

説明しませんでしたが、黒褐色の粉様物質は、ケジラミの排泄物(糞便)です。
ケジラミは、患者さんの外陰部(陰毛)に住み着き、血液を食材としているわけです。
それが、黒褐色の糞便となり排泄されます。

しかし、受診してきた男性は、どうして痒みを訴えなかったのでしょうか。
次回はそのお話をいたしましょう。




2012年04月10日

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