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性感染症の専門家が集う研究会で講演しました
7月7日(土)札幌で講演をさせていただく機会がありましたので報告いたします。本会は婦人科医、泌尿器科医、皮膚科医など性感染症の専門家が集う研究会です。
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-北海道医師会認定生涯教育講座―
≪第21回北海道 性感染症研究会≫
場所:第一三共株式会社札幌支店3階会議室
日時:平成24年7月7日(土)
座長:性の健康医学財団 名誉会頭 熊本悦明
演題:『性器ヘルペス 臨床の最前線』
演者:宮本町中央診療所 院長 尾上泰彦
講演要旨:
- STI(性感染症)の特徴
性器ヘルペスの疫学 - 性器ヘルペス
■性器ヘルペス初感染のメカニズム、再発のメカニズム、検査法、実際の臨床症例。
■特に女性の性器ヘルペスは深刻な疾患である。女性の方が罹患率が高い。
■臨床症状が激しく、発熱、疼痛、膀胱炎症状、歩行障害、鼠径部リンパ節有痛性腫脹などを認める。
■排尿障害、便秘などの末梢神経麻痺を伴うこともある。
■ときに強い頭痛、項部硬直などの髄膜刺激症状を伴う。
■頻繁に再発する場合は、QOLが低下する。
■Elsbergsyndromeといって馬尾症候群を呈する進行性炎症性多発神経根炎を生じる
■尿意を感じない神経因性膀胱となり、カテーテルの挿入が必要となるケースもある。
■HSVが上行性に仙骨神経根に直接進展し、限局性の髄膜脊髄炎が起き排尿障害などを生じる
■大事なポイントとして性器ヘルペスの初感染は性感染症であるが、再発は本人にとっては性感染症ではないが、HSVを排泄するためパートナーにとっては性感染症になりえる。
■また治療に関しては神経のウイルス感染症であるから外用薬ではなく内服薬(抗ウイルス薬)が是非、必要であることを強調した。
■性器ヘルペスを年間6回以上繰り返す場合は、再発抑制療法を積極的にトライアルしてほしい。 - 鑑別診断:梅毒、帯状疱疹、ベーチェット病、固定薬疹、毛嚢炎などについて述べた。
2012年07月11日