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小児の水いぼ治療(後編)
今回は、水いぼの治癒経過について、お話したいと思います。
伝染性軟属腫の潜伏期間はだいたい2~7週間ぐらいで、長くても半年ぐらいまでではないかと考えられています。水いぼ一つ一つには寿命があると考えられていて、いつかは自然になくなるということです。
経皮接種でだんだんうつって増えてしまうこともあります。どこまで増えるか、何時になったら消えるかというのには、かなり個人差があります。だいたい数週間から数カ月で軟属腫は自然消退します。場合によっては、年単位で続くこともあるでしょう。
いずれにしても何年かのうちに全部治るということは、まず間違いあません。
最後に治療方法です。治療方法に良い方法がない、というのが大きな問題です。
確実に治療をしようと思うと、一つひとつ摘まみ取らなければなりません。それが痛みを伴ったり、場合によっては少し出血してしまったり。お子さんにとっては苦痛を強いることになってしまいます。
それを踏まえた上で治療をすべきかどうかというのには、いろいろ議論があって、まだ結論が出ていないのが現状です。
私は今のところ、ケース・バイ・ケースというふうに考えています。
水いぼを取ってあげる方が、患者さんにとってメリットが大きいと考えられる場合には取るようにします。
しかし、苦痛を与えてまで取ってもメリットが少ないという場合には、あえて取ることはお勧めしていません。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
それではご機嫌よう。
2012年10月29日