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減少している“男性の淋病(淋菌性尿道炎)”(前編)
最近、男性の淋病(淋菌性尿道炎)がかなり減少しています。
泌尿器科医としては寂しいかぎりであります。
泌尿器科の専門学会に出席した際、他の泌尿器科医も「さっぱり淋病の患者がこない」と嘆いていました。
「俺のところも殆どこない。患者は何処に行ったんだろう」
「俺のところも、そうなんだ!」
…どうしてこのような現象がおきているのか、原因は良くわかりません。
これを解析するには、全国的な疫学調査が必要となります。
しかし、さっぱり淋病の患者が来ない、来ないと思っていると、昨日、今日と立て続けに男性の淋菌性尿道炎患者が来院してきました。
専門医としては、しばらくぶりに興奮します。
患者の症状を見ると、二人とも、尿道口から黄色の膿が排出していました。排尿の初期痛も認めています。
このように排膿していれば、この分泌物をガラス板に薄く塗抹しグラム染色し、鏡検します。
顕微鏡で、多核白血球の中に双球菌が貪食されている所見を確認できれば、これを臨床的に”淋菌性尿道炎”と診断できます。
次回は、その他の診断方法と、診断から治療に至るまでの流れをご説明したいと思います。
2012年11月16日