口唇ヘルペスの治療
今回は「風邪の華」、「熱の花」とか言われ、臨床的によく見られる口唇ヘルペスの治療についてお話いたします。
口唇ヘルペスは神経のウイルス感染症です。
ウイルスは顔面の三叉神経に潜んで潜伏しています。
何らかのストレスがあると口唇周辺に皮膚粘膜症状として発症してきます。
皮膚粘膜症状として発赤、水疱、ビラン、痂疲などを認めます。
口唇ヘルペスの治療についてですが、抗ウイルス薬は内服約と外用薬があります。
それぞれ薬は作用範囲が異なります。
外用薬の作用範囲は皮膚粘膜の病変部のみです。
それに対して、内服薬の作用範囲は、皮膚粘膜の病変部に加えて、顔面の三叉神経にも作用します。
口唇ヘルペスは神経のウイルス感染症ですから、皮膚粘膜の病変部のみに対する外用薬の治療では不十分です。
体内の神経細胞内で増殖しているウイルスに対しても作用する内服薬(抗ウイルス薬)での治療が必要です。
口唇ヘルペスが発症した時に、抗ウイルス薬を服用して神経細胞内で増殖しているウイルスの量を減らすことが重要なポイントとなります。ウイルスの量を減らしておかないと、発症する頻度が増す傾向がでてきます。
内服薬は頻回に塗布する必要がなく、塗布時のテカリなどもないため、コンプライアンスの面からも好ましいと考えられます。
なんども申し上げますが、口唇ヘルペスは内服薬による治療が望ましいと言えます。
2015年06月15日
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