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「性感染症の悩み」の電話相談について
「性感染症の悩み」の電話相談についてお話いたします。
ニューズレター『性の健康』 2012年「電話相談を総括する」 に記載されている内容の一部をご紹介いたします。また私が文面の一部に加筆しております。
電話相談は顔の見えない相談であるため、匿名性が担保されることで「性」に関する相談も容易にできます。
性感染を心配している人や検査結果や治療に不安を持っている人にとっては、有用な窓口であります。
しかし、全体の1/3がリピーターであることも、電話相談ゆえであろうと考えます。
したがって、電話相談を受ける医療者のコミュニケーションスキルが要求されます。
時には明らかにマスターベーションをしていることがわかるような相談者もいることを考えると、今後電話相談をするためには、相談を受ける医療者への研修の際には、性感染症に関する知識のみならず、顔が見えない相談者への「対応」というスキルが身につくような研修内容を検討する必要があります。
近年の性行動を反映して、オーラルセックスによる咽頭への感染を心配して相談するものが増加しています。
特に女性からの相談が多いことから、今後は、産婦人科や泌尿器科のみならず、
耳鼻咽喉科でも日常的に検査ができる環境を整えてもらう働きかけが必要であろう。
さらに、インターネットの時代ゆえに、性感染症に関する情報源もインターネットがほとんどです。
しかし同時に、インターネットに記載されている内容に不安を覚えて相談する人もいます。
電話相談は、専門家と直接話ができる機会となり、誤った判断を避けることが可能となること、また、「受診」をする後押しをしている可能性があります。このように、「後押し」をする機能は重要です。
この機能はなんらかの形で保証していくことで、性感染症の拡大を予防する可能性はあると考えます。
以上です。
2015年06月16日
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