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「増加する性感染症(上)」共同通信47NEWS
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≪共同通信47NEWS≫
【特集】増加する性感染症(上)
女性の梅毒、5年間で5倍
(2016/3/14 16:00 公開)
エイズウイルス(HIV)や梅毒など主に性的接触が原因となる性感染症が日本で増えている。
特に梅毒は女性の感染拡大が深刻で、厚生労働省によると、届け 出数は2010年の124人から15年の574人と5年間で5倍近くに増加(男性は497人から1467人)。
HIVも近年、新たな感染者の報告が 1500人前後の高水準が続く。いったい何が起きているのか。
▽昔の病気
梅毒は届け出制が始まった1950年には10万人以上の患者がいたが、その後減少を続け60年代後半には1万人を、90年代前半には千人を切り、2000
年代は500~800人台で推移。
「昔の病気」と考えられていた。それが2011年から急増に転じた。性器クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、
淋菌といった他の性感染症の数がほぼ横ばいであるのと比べ突出している。
しかも昨年の女性の年齢別感染者数は15~35歳が4分の3以上を占め、最多は20~24歳で3割強。通常、梅毒は最大でも数週間もあれば治癒する。
しか
し感染者が妊娠すると、早産や死産になったり胎児が「先天梅毒」となり重篤な異常をきたす危険がある。厚労省も「女子の梅毒 増加中!」とするリーフレットを作成、予防啓発に努めている。
①厚生労働省が作成したリーフレット
日本性感染症学会代議員で長年、現場の診療にたずさわってきた尾上泰彦医師(71)は、感染経路に関しここ数年は男性の同性間接触が多かったが、異性間接 触によるものが激増し14年に逆転したと指摘。
「だから女性の感染者も増えた。ただこれだけ爆発的に増えている正確な理由は分からない」と首をかしげた。
さらに梅毒は診断があれば医師が保健所に届け出ることになっているが、実際は行われていないことが多く今で出ている数字は「氷山の一角」と付け加えた。
▽無自覚
尾上医師は初期の梅毒は、症状が乏しく痛みなど自覚症状も少ないことから見逃されることが多いと指摘する。ある男性患者(32)は、性器の先から
膿が出ており「淋菌性尿道炎」と診断。
男性は3日前にピンクサロンでオーラルセックスを行っていた。
ところがさらに問診すると3週間前にはソープランドで通常の性交もしていた。
尾上医師が調べたところ、尿道内に潰瘍があり梅毒感染が判明した。
「普通はここまで診ない。本人も淋菌による異常が出なければ痛く
もかゆくもなくそのままほっておいただろう」と話した。
②③梅毒:手と足の梅毒性乾癬
梅毒に感染3カ月後に手と足に生じた梅毒性乾癬(かんせん)。
数日~数週間で消失し、かゆみもない(尾上泰彦医師提供)
④尾上泰彦医師
梅毒は初期の症状は放置するとなくなるのが「たちの悪いところ」と言うのは名古屋泌尿器科病院の小島宗門院長(62)。「昔と違い今は梅毒の臨床例を見たことがない医師がほとんど。
梅毒を診断、治療する医師側の技術が落ちている」と問題提起した。
実証はできないが、一時的に症状が消失し報告もされなかったような初期梅毒が見逃され、目立ったり自覚がある症状が出てから感染が判明するケースが増加しているという推測が成り立ちそうだ。
当然その間に他人に感染させる確率も高まる。
さらに専門家が注目するのが、口や喉を介した感染だ。(共同通信=松村圭)
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【特集】増加する性感染症(上)
女性の梅毒、5年で5倍
http://this.kiji.is/82005388948357122?c=39546741839462401
ツイッターからも見られます。
(上)
https://mobile.twitter.com/kyodo_official/status/709273388057952256?p=v
2016年03月14日
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