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女性の性器ヘルペス初感染について

今回は女性の性器ヘルペスの初感染について勉強いたしましょう。

性器ヘルペスの初感染時はウイルスに対する免疫がないため、臨床症状が激しく、発熱などの全身症状を伴うことがあり、疼痛、鼠径部リンパ節有痛性腫脹などを認めます。

特に女性では膀胱炎様症状、歩行障害をはじめ、排尿障害、便秘などの末梢神経麻痺を伴うこともあり、
時に強い頭痛、項部硬直などの髄膜刺激症状を伴います。男性では神経症状は女性に比して非常に少ないようです。

女性の性器ヘルペス初感染は男性に比して深刻な疾患であり、その罹患率は男性の2倍以上高いといわれており、20歳代前半では男性の7~8倍に達しています。

また男性と女性とどちらが性器ヘルペスに感染しやすいかを調査した米国の研究では、男女どちらかが性器ヘルペスに罹患しているカップル144組を対象として観察した結果、性器ヘルペスが、男性から女性へ感染する確率(16.9%)は、女性から男性に感染する確率(3.8%)の4倍以上高いことが示されている。

女性に多い理由は性器の構造上の差から、感染部位が大陰唇、小陰唇、腟前庭、腟壁、子宮腟部などで、性器の粘膜部分が広範囲であることが挙げられ、感染しやすく重症化しやすいと考えられています。

それに比して男性は、粘膜の部分が少ないため感染しにくいといえます。

また、女性は免疫能力を低下させる黄体ホルモンの影響で、妊婦や排卵後は感染しやすいと考えられています。

オーラルセックスの時代、初感染例はHSV-1が多く、臨床的にHSV-1の方が強い症状を生じます。
また、HSV-1による再発は少ないですが、HSV-2は再発を繰り返す場合が多いです。

少し難しかったですかね!


①小陰唇、腟前庭に多数のビランを認めています。
20160405-02.png
 
②子宮腟部に多数のビランを認めています。
20160405-01.png


2016年04月05日

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