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性器ヘルペス 初発症時の治療 (男性)
若い男性から性器ヘルペスの初発症時の治療について相談がありましたので報告いたします。
【相談内容】
性器ヘルペス 初発症時の治療について質問させて頂きます。
陰部のヘルペスの初発症時の治療が大切だとお聞きしましたが。
また、再発時は何日間飲めばいいのですか?
再発時には5日以上服用する事に効果はないですか?
バルトレックス服用期間はどの程度がよろしいでしょうか?
バルトレックスを10日以上服用する事に効果はありませんか?
10日以上(自費や個人輸入)した方が良いですか?
私が受診したところの先生は、ウイルスの型判定の検査はしてくれませんでした。
アラセナの塗り薬は併用しても良いでしょうか?
バルトレックスの服用量を増やす事に効果はありませんか?
その他やっておいた方が良い事はありますか?
よろしくお願い致します。
【回答】
初感染時は激しい症状がでますから、ご心配ですね。
性器ヘルペスの初感染は保険診療で良い治療ができますから、個人輸入などする必要はありません。
抗ウイルス薬であるバルトレックス(バラシクロビル)500mgを1回1錠1日2回、10日間を服用(経口投与)すれば良いのです。
ヘルペスの原因ウイルスHSVは1型と2型があります。
初感染症状がある時、特に水疱が発症している時に水疱底から検体を採取し
型判定の検査ができていると良かったのですが、仕方ありませんね。
この検査をして、ウイルスの型が分かれば、今後の治療方針(計画)を立てやすくなります。
一般に1型は再発頻度が低く、2型は再発頻度が高いです。
もし、次回再発した場合は直ぐに受診し、ウイルス型判定の検査をしていただきましょう。
再発の際はバルトレックス(バラシクロビル)500mgを1日2回、 5日間経口投与するのが保険診療の基本です。
発症してから1日以内に服用を開始しないと有効な効果が得られません。
外用薬はヘルペスの傷面保護のために非ステロイド系の消炎鎮痛外用薬の軟膏を処方してもらいましょう。
バルトレックスとアラセナA軟膏は健康保険では同時投与できません。
この場合、アラセナA軟膏は自費になります。
アラセナA軟膏を併用しても構いませんが、臨床的意義はあまりありません。
また、バルトレックスを10日以上服用してもかまいませんが、必要ないと考えてください。
増量も意味がありません。
再発時には5日間服用すれば良いでしょう。
その後、1日1錠連日服用は再発予防の意味はあります。
しかし保険適用はありません。
ただ、性器ヘルペスには再発抑制療法という治療法があります。
性器ヘルペスの専門医を受診し、年間、約6回以上再発することを確認してもらえば保健適用できます。
再発予防のためにバルトレックス500mg 1錠を年間通して毎日服用する方法です。
探すのが難しいかもしれませんが、診察はヘルペスの専門医に診ていただくことをお勧めいたします。
性的交渉は良くなってから7日以降にしましょう。
色々なストレスがありますと、再発する可能性がありますから注意いたしましょう。
最後になりましたが、パートナーを専門医に診ていただくことをお勧めいたします。
おだいじになさってください。
①性器ヘルペスの初感染例
②性器ヘルペスの再発例
③ヘルペスウイルスの模式図
2016年05月15日
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