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『専門医に聞く STIクリニックの現場』(前半)

(株)メディカルレビュー社 発行
『HIV感染症とAIDSの治療』Vol.7 No.1 2016.5.31.発行
 
に私の論文 『専門医に聞く STIクリニックの現場』
 
〔宮本町中央診療所 院長 尾上泰彦〕(58~66頁)が掲載されましたので報告いたします。
 
Summary(要旨)
 
性的接触により感染する性感染症(STI)は、それに特化した専門外来、専門医が少ない。
 
また、「性感染症内科」を標榜している診療所やクリニックで実際に専門的な診療がなされているのかどうかも懐疑的である。
 
さらに近年、性行動の多様化に伴って口腔咽頭感染の増加が指摘されているが、診察時に医療者側が見落としている可能性があるのが現状である。
 
STIの診断には問診技術と視診技術が重要であり、口腔咽頭感染の診察は特に注意が必要である。
 
 
はじめに
 
“性感染症(sexually transmitted infections;STI)を疑うポイント”は、患者が「いつ」、「どこで」、「誰と」、「何をしたのか」、「どのような事象が起きたのか」を検証することである。
 
STIは、最大の感染源となる性風俗産業従事者(commercial sex worker;CSW)との性的接触により拡大する恐れがあり、さらに性的パートナーとの間の感染(ピンポン感染)についても考慮する必要がある。
 
見落とされることも多いSTIであるが、本稿では「性感染症に関する特定感染症予防指針」で対象としている5疾患(性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒)を中心に当院で経験した症例や最近流行している口腔咽頭感染についてまとめる。
 
(以下内容は省略)
 
●疫学
●性感染症の感染経路
●HIV検査の実際
●各論

1.性器クラミジア感染症
2.淋菌感染症
3.性器ヘルペス
 
【以下は後半(次回)に示します。項目のみ示します】
 
4.尖圭コンジローマ
5.梅毒
6.その他

(1)ケジラミ症
(2)性器伝染性軟属腫(ミズイボ)
 
●問診時における患者対応
●まとめ
 
後半(次回)を楽しみにしてください。

①HIV感染症とAIDSの治療

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②専門医に聞く STIクリニックの現場

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③図1.早期顕症梅毒

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④図2.淋菌性・クラミジア性咽頭炎

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⑤図3.性器クラミジア感染症

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⑥図4.淋菌性尿道炎

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⑦図5.性器ヘルペス:初感染例 図6.性器ヘルペス:再発例

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2016年06月10日

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