泌尿器科専門医 ドクター尾上の医療ブログ:泌尿器科専門医 ドクター尾上に寄せられるさまざまな性感染症のトラブルについて専門家の立場からお答えします。

Home > 【性器の悩み】 > 陰嚢皮膚の埋もれ毛

陰嚢皮膚の埋もれ毛

20代の男性から睾丸の埋もれ毛について相談がありましたので報告いたします。
 
【相談内容】
 
私は20代の男性です。睾丸に埋もれ毛ができてしまいました。
 
睾丸に埋もれ毛ができてぷっくりと膨らんでいます。
 
このまま放置しても大丈夫でしょうか?

①埋もれ毛A
net上から写真取得

埋もれ毛A

【回答】

陰嚢の皮膚に埋もれ毛が生じてしまった状態ですね。
 
埋没毛とは脱毛・剃毛・除毛などの処理を行った後、何らかの原因で皮膚内で発毛・成長してしまった体毛のことです。
 
埋もれ毛・埋まり毛とも呼ばれています。
 
毛抜きやカミソリを用いて体毛を自己で処理した場合に生じやすいと考えられています。
 
体毛を処理した際に皮膚が傷つくことでかさぶた(痂皮)が形成され、そのために毛穴が塞がれ毛が皮膚表面に出てこられなくなります。
 
毛が切れ、先が尖ることで毛穴ではない皮膚内を貫通してしまいます。
 
このような原因により皮膚内に進入した毛がそのまま成長してしまうことで生じてきます。
主に皮膚の弾力がなく毛の生える方向が、まちまちの部位に発生しやすいようです。
 
埋没毛が生じた結果、肌が荒れてしまう場合多いようですが、毛がそれ以上伸びないところまで放置しておくと、いずれ自然に 分解されて消えてなくなってしまいます。
 
しかし、何時消えてなくなるかは分かりません。
 
時には色素沈着を生じたり、炎症を起こし毛嚢炎になることもあります。

②埋もれ毛B:毛嚢炎を生じている
net上から写真取得

埋もれ毛B


基本的には放置していても、悪性化することはありません。
 
皮膚科医や形成外科医と相談されることをお勧めいたします。
 
レーザー脱毛、電気脱毛など良い治療法があります。
 
いずれにせよ皮膚を傷つけることになりますので、自分で処理するよりも専門医にお任せした方がよろしいでしょう。
 
③赤倉の蝶

赤倉の蝶




2016年08月13日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dr-onoe.com/mt/mt-tb.cgi/322

Entries

Archives