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今や、 性感染症はウイルス時代!
性感染症は今や寄生虫、細菌の時代でありません。AIDSはHIV、尖圭コンジローマはHPV,性器ヘルペスはHSV、B型肝炎はHBV,C型肝炎はHCV、
伝染性軟属腫は伝染性軟属腫ウイルスなど圧倒的にウイルスが原因の病気が性感染症を占めています。
その中でも最近は、性器ヘルペスや尖圭コンジローマにかかる人が増加しています。
これらに感染すると、皮膚や粘膜に小さな傷ができ、エイズウイルスにも感染しやすくなるといわれており、注意が必要です。
以前このブログにも書きましたが、最近になって性器ヘルペスや尖圭コンジローマに効果のある治療薬が開発され、保険適応にもなっています。
これらの感染症の対応には、早期発見と早期治療、そして医師の治療法の選択が大事なポイントとなります。
例えば性器ヘルペスの場合、「再発」が多くの患者さんの悩みとなります。
再発を繰り返す患者さんは、2年前よりヘルペスウイルスに対する抗ウイルス薬を1日1錠服用することにより、快適な生活ができるようになりました。これを再発抑制療法といいます。
このような治療法は先進国では日本が最も遅れていました。
しかし、再発を防ぐことは、発症した症状を治すことと同じぐらい重要で、患者 さんにとってはQOL(Quolity of life 生活の質)が向上することになります。
一方、尖圭コンジローマは基本的には良性腫瘍ですが、ウイルスのタイプによっては子宮頸癌や陰茎癌をひき起こすこともあります。再発を繰り返したり、難治性の場合には注意が必要となります。
幸いなことに、尖圭コンジローマも免疫調整剤の外用薬が1年前より日本でも使用できるようになり、治療の選択枝が増えたことは、患者さんにとって朗報ですね。
しかし、これらの新しい治療法の恩恵にあずかるには早期受診が必要です。
一番 大事なことは自分の体の変化にすぐに気づき、早めに医師の診察を受けること、
そしてもちろん、性感染症に詳しい医師にめぐり合えるかどうかも重要です。
2008年11月05日
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