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『研修医のための性感染症講座ー眼のSTIを含めてー』
2016年12月28日という年末に 慶応義塾大学病院眼科で
私が性感染症講座を行いましたので報告いたします。
この講座は『研修医のための性感染症講座ー眼のSTIを含めてー』
という演題で行いました。約90分くらい。
司会は眼科講師の野田実香先生でした。
参加者は眼科医と研修医が中心でした。
皆さん、非常に熱心に勉強なさってくださいました。
①『研修医のための性感染症講座ー眼のSTIを含めてー』
講座内容:
1.性感染症全般、淋菌感染症、クラミジア感染症、
性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、伝染性軟属腫。
ケジラミ症など
2.疫学的調査報告(定点報告、全数報告)
3.梅毒
最近、梅毒が急増し社会問題化している。
年齢群別では男性は20~40歳にピークがあり、
女性では20~24歳の若い女性にピークがあります。
②梅毒:年齢群別報告数
女性の2001~2015年 梅毒:感染経路別報告をみますと
2011年以降 異性間接触例が爆発的に増加しています。
先天梅毒児が2010年以降、増加傾向にあります。
胎児感染では重い障害の恐れがあり、社会的に危惧されています。
③女性:感染経路別報告数
梅毒は最近5年間で5倍と激増しています。
2016年12月11日現在では4259人でしたが、
12月末には4518人に達しました。
梅毒、恐るべし!
④梅毒患者報告数の推移
どうして、ここまで急増したのか?
内容があまりにもプライベートでプライバシーにかかわるため
疫学的調査の仕様がありません?!
でも若い女性に急増しています。
⑤梅毒は何故、ここまで急増したのか?
最近、眼科領域からも梅毒の報告が増加しています。
梅毒血清反応を行う体制が必要になっています。
⑥梅毒は眼にも感染する
尿道炎の原因で眼科と関係が深いのは
淋菌、クラミジア、アデノウィルス
⑦尿道の原因はこんなにあるんです!
感染ルートは下の写真を参考にしてください。
⑧感染ルート:眼 ➡ 咽頭感染
STIと関係のある結膜炎は淋菌性結膜炎、
クラミジア結膜炎(濾胞性・封入体)
流行性角結膜炎(アデノウィルス)があります。
⑨STIと関係のある結膜炎
淋菌性結膜炎は下の写真を参考にしてください。
⑩淋菌性結膜炎
1歳児の淋菌性結膜炎は下の写真を参考にしてください。
⑪1歳児の淋菌性結膜炎
クラミジア感染症の原因は?
下の写真を参考にしてください。
⑫クラミジア感染症の原因は?
成人型封入体結膜炎
下の写真を参考にしてください。
⑬成人型封入体結膜炎
眼科でもHIVと梅毒の合併例が増加しています。
下の写真を参考にしてください。
⑭HIVと梅毒の合併例
HIV網膜症!
下の写真を参考にしてください。
⑮HIV網膜症
顔面に伝染性軟属腫(水いぼ)ができたら
HIV感染を疑う必要があります。。
⑯顔面に伝染性軟属腫(水いぼ)ができたらHIV感染を疑う。
眉毛にもケジラミが住み着く場合があります。
⑰眉毛のケジラミ症
眼科研修医の先生方へメッセージ!
下の写真を参考にしてください。
⑱眼科研修医の先生方へメッセージ!
眼科医と性感染症!
下の写真を参考にしてください。
⑲眼科医と性感染症
「眼科医で良かった!」
大事な事だと、分かっていても、「性感染症」は私たちとは
「別世界」の領域だという、印象を眼科医の先生方から受けました。
その通りです。見たこともないあまりにもマニアック世界を
見せてしまいましたから、医師といえども仕方ないと思います。
でも、これからは何時、来院するかわからない「性感染症」にも
熱心に取り組もうという、熱意が感じられました。
また、お招きください。
野田実香先生 ありがとうございました。
2017年02月01日
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