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梅毒治療 ペニシリンG解禁の方向性も
CareNet 日刊 医療ニュースに梅毒治療に関する情報が掲載されました ので報告いたします。
公開日:2017年2月1日
『 梅毒治療、指針にペニシリン解禁の方向性も
―厚労省、厚科審小委に論点案提示』
厚生労働省は23日、厚生科学審議会感染症部会のエイズ・性感染症に 関する小委員会に対し、1回の筋肉内注射で済む梅毒治療薬「ペニシリンG」 の効果などを検討する論点案を示した。
海外では同剤による治療が標準的だが、国内では副作用を懸念して行われていない。
ただ、1回の注射で済むため、複数回の投与が必要な従来の薬と比べ、 途中で治療を止める患者が減ることが期待できる。
梅毒の感染拡大に対処するため、厚労省と小委員会は今後、同剤の“国内解禁”の 必要性を性感染症の予防指針に盛り込む方向で調整する。
①梅毒の治療薬などに関する論点案を議論した 小委員会(23日、厚労省)
梅毒の患者報告数は男女ともに増加傾向が続いている。
国立感染症研究所がまとめた患者報告によると、 2016年の患者報告数は前年比約70%増の4518人で、 感染症法に基づき1999年から始まった感染症発生動向調査で過去最多の 報告数を記録した。
梅毒の治療薬については、海外では筋肉内に注射して1週間ほど効果が 持続する「ペニシリンG」を使うことが標準的な治療(梅毒1期と2期) とされている。
しかし、日本国内では、過去にペニシリンアレルギー によるショック死が発生したため、筋肉内への注射は行われていない。
この日の会合で厚労省の担当者は、 「現在日本で承認されている梅毒の治療薬は、複数回の治療が必要であり、 脱落する患者がいる」といった課題を挙げ、 「国際標準で使われている治療薬が国内でも使えることが重要であることを (予防指針に)記載してはどうか」と提案した。
委員からは、1回の治療で済む同剤を評価する意見が出た一方、 梅毒と診断できない若い医師がいることを懸念する声も出た。
こうした意見を踏まえ、厚労省は今後、同剤の重要性だけでなく、 梅毒の診断や治療に関する最新の情報といった医療者向けの啓発活動を 重視する考えも指針に盛り込む方向で、委員の意見を集約する方針。
2月下旬に予定している次回の会合までに同剤に関する事項を盛り込んだ 指針の改定案をまとめたい考えだ。 (2017年1月23日 新井哉・CBnews) 以上。
②日本で現在、梅毒治療に用いられている内服薬
③米国CDC 2015年のガイドライン
④日本における梅毒治療の問題点
2017年02月02日
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